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【陸軍-AFV-フランス-現用】戦車TOP10 第9位 ルクレール

 第9位 フランスの現用主力戦車ルクレールです。 

Leclerc1
フランス軍の新鋭MBTルクレール

 良く考えるとこの記事には戦車の基本性能など書いてませんが、製造時期の違う戦車を性能で比べても分からないので、必要なことはネットなどで調べてください。
 ルクレール(フランス語は最後の子音を読まないのでルクレルクは間違い)は現用されている戦車の中で最も基本設計の新しい戦車です(T-90やM1A2などは実質的に新戦車ですが除く)。なので、大規模な戦車同士の戦闘などに余り活躍していません。車両数も少なく、フランスは米国の戦争に無条件に賛同する国ではないので実戦でのデータを比較しにくいのですが、一応は、中東での戦争やヨーロッパでの経験でも特別目立った批判も無いのでその性能は目的どおりの性能を発揮していると予想できます。
 現代の戦車は軍隊全体のシステムの中で機能しなければその戦力を十分に発揮できません。そのためにGPSやデータ通信機能などが必須となっています。戦車には、測遠機付きのレンジファインダーや赤外線暗視装置などがありますが、直接に観測するセンサーだけでは現代の機動戦に必要な情報は得られません。特に鋼鉄の装甲に閉じ込められた中で戦闘能力を発揮するためには、沢山の情報を十分に処理した分かりやすい情報が必要なのです。端的に言えば、自動車のナビに敵の情報が赤点で示されるような機能が必要なのです。ルクレールはそれを実現するために、他の車両と相互にリンクしたり、ヘリや司令部とのデータ通信機能も備えているといわれます。
 また、自動装填装置を実用化し、乗員は3名になっています。現代においては非常に評価すべき点だと思われます。レオパルドやM1よりも先進的だと言えるでしょう。
 さらに、モジュール化した装甲も特徴ですが、これに関してはそれほどの評価はしていません。モジュール装甲はその構造上の理由により、取り外し交換の効かない装甲より若干弱くなるからです。戦車全体の重量から考えても、この戦車がM1などの戦車と正面から戦って、その装甲で対抗しようと考えているとは思えません。これは、逆に現代の現実的な戦場では有効なのかもしれません。ゲリラの潜む市街でその対戦車ロケットから身を守るのなら十分だからです。
 火力はF1と呼ばれる52口径120mm滑腔砲ですが、弾薬や砲そのもの性能はドイツや米国に下回るでしょう、つまりラインメタル製に負けると思います。

 結論をいうと、この戦車は欠陥の無い現代の標準的な戦車で、特別に優れた点は無いと思われます。フランスの国防事情と国防費から考えて、ドイツ、米国に優る最強戦車を作ることは難しいからです。しかしながら、第二次世界大戦で、優秀な戦車を装備しながら、凡庸な戦車しか装備していなかったドイツの電撃戦の前に敗れた教訓を考えると、個々に優秀な戦車より、軍隊のシステムの中で必要十分な能力を発揮する戦車の方が勝利するのは間違いないのです。それを評価して9位にランクしました。