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本当になってしまいました。F-2後継機 自国開発へ

F-2後継機 国内開発へ

◆航空自衛隊のF-2後継機の国内開発の方針が決まった。

F-2戦闘機
F-2戦闘機

F-2後継機と言っても、実際にF-2が古くなって交代させるのではない。自衛隊は日本のお役所らしく、「これが古くなって使えないから新しいのを買って」という原則を守っているだけ、
本当は、隣接軍事大国の空軍装備が強化、最新化しているので、それに対抗し凌駕する戦闘機を配備運用しなければ日本の防空能力を損なってしまうので、どの機体の後継でなくても、結局のところ必要になるのである。

でも、つい最近、ロッキードF-35を買い始めたばかりじゃないの?

F-35Lightning2
F-35Lightning2

と素朴な疑問を持つのは当然である。
その疑問に対する、自衛隊の答えが上の「後継機」という回答なのだ。

◆F-2の代替え

現在、航空自衛隊は3機種の戦闘機を配備運用している。
古い順から
F-4 ファントム F-4EJ改

F-4EJファントム改
F-4EJファントム改

F-15 イーグル F-15J(一部改)

F-15Jイーグル
F-15Jイーグル

F-2 (国産機)

F-2
F-2

でさらに、
F-35 ライトニング2

F-35J
F-35J

も配備し始めている。

空自では上の各戦闘機の役割を
F-4は全般の支援用
F-15は制空戦闘機、敵の航空機の侵入を防ぐ
F-2は対地攻撃用
と分担させているように言っているが、
実は、今の戦闘機に役割の違いはほとんどない。
日本の場合、専守防衛の目的に特化するために、戦闘機の対地攻撃能力を極端に制限してきていた。だからF-4やF-15は潜在的に多量の爆弾を積んで対地攻撃する能力があったにも関わらず、購入時にそれらを取り外して、対航空機戦闘しか出来ないようにしていたのだ。
当時は「攻撃的」な「兵器」は装備しないという、なんとも矛盾した方針で防衛装備を整えていたのだ。
実際、空自が本格的な対地攻撃能力を持つのはF-2の配備後だ。(この頃に誘導爆弾やJDAMの導入が始まるから)

冷戦も終わり、精密誘導兵器のパワーを見せつけられた湾岸戦争の後には、F-4も対地攻撃が出来るように改造され、F-4J改となった。
F-15には今でも強力な対地攻撃能力を付与していないが、米軍や韓国の同種F-15を見てわかるように、強力な対地攻撃能力を持つのは明らかである。
また、逆に、F-2は対空戦闘用の高性能レーダーも装備し、実際に防空スクランブルの任務もこなしている。

すなわち、F-2に何かの役割があって、それを交代するために戦闘機が必要なのではなく、単に、航空自衛隊全体の防空能力を維持向上させるために新しい戦闘機が必要なのだ。

だから、そのためのF-35なんでしょう?

もっともすぎる意見だ、
でも、逆にそのもっともすぎる意見を無視して新戦闘機を要求しなければならない航空自衛隊の事情こそが、今回、国内開発することになった理由であろう。

◆F-22売ってもらえなくなった、ガーン!!!(当時の航空自衛隊幹部、想像)

F-22Rapter
F-22Rapter

これまで日本にとっての本当の防空戦力はF-15であった。
F-15を装備した当時、その性能は圧倒的で、軍拡時代のソビエトの戦闘機でさえ対抗できなかった。ソ連を仲が悪く、いまだにMig-15のコピーを使っている中国軍なんて相手にもならなかった。F-15の空自配備が1980年なので、その後20年近く日本の空を守ってきたと言っても過言ではない。
ところが、このF-15に対抗して開発されたMig-29とSu-27がF-15と同等の性能を有し、しかも、冷戦後ロシア軍需産業の輸出の目玉となったために、世界各地にF-15同等戦闘機が日本の周辺にあふれ始めたのだ。
コンピュータ技術の技術革新もこの傾向を後押しした。精密電子装置の塊と言われたF-14でさえ、そこらのパソコンよりも原始的なプロセッサしか搭載していないのだから、ロシアはスパイを使って米国の軍事技術を盗まなくても、中古のIBMやNECのパソコンを使えばミサイルの制御装置など開発するのは簡単だった。

後にもう一度言及するが、戦闘機にとって、電子技術とならんで高度な技術が航空機用ジェットエンジン(ターボファン含む)だ。戦闘機に使えるエンジンを生産できる国は世界でも限られる。もっとも高性能なエンジンを生産できるのは、米国のGEとプラットアンドホイットニー、英国のロールスロイスで、それらとほぼ同等なのがロシアのリューリカ・サトゥールン、クリーモフ、仏国のSNECMAぐらいである。ロシアはこの航空機エンジンの開発力によってSu-27フランカーを世界最高性能の戦闘機に育てたといえるだろう。

日本が開発できない強力なエンジンを備えた戦闘機がロシアはもちろんのこと、中国や北朝鮮にも配備されるようになったのだから、これは相当な脅威である。
昔の、
「敵国は制空権を奪取できないから日本への上陸は無理」の理論が根底から覆ってしまう事態である。

でも、こんな理論を根付かせてしまうF-15戦闘機の圧倒的な力がどれほどのものか、今更ながら痛感する。これを一度手にした者(国:米国、日本、イスラエル)がどんなに高価でも同じような戦闘機を欲しがるのだろう。

米国がF-22を開発始めたのは冷戦期だが、冷戦が終わっても、F-22ラプターの圧倒的な能力にこだわった。
日本もイスラエルも、かつてのF-15と同じようにF-22のお裾分けを貰おう(実際には相手の言い値で買う)としたのに、F-22より高性能な戦闘機を作る余力のない米国はF-22の輸出を禁止した。
これは航空自衛隊にとっては本当に痛手だっただろう。将官のほとんどが米国の主力戦闘機を日本で使うことに慣れっこだったから。

F-22を売ってもらえなくなった日本は仕方なしにF-35に乗り換えるが、F-22という最高の戦闘機を見ているのでF-35を見ても何だか物足りない。
F-35はF-22が高価すぎるから、エンジンを単発にして安くて小型の戦闘機という名目で開発したものだから、「どんなに高くても最高のを」と思っている日本の要望にはそもそも合わない。
さらに、日米同盟楽観主義者ばかりの日本外交軍事家はまさかアメリカが売ってくれないなんて予想していないから、米国が「F-35を西側共同開発しようぜ」という提案を無視したために、F-35の開発に参加できないばかりか、仕様要求も出来ないし、生産分担も各国で決まった後である。イギリスやイスラエルが自分仕様のカスタマイズしたものを、自分好みじゃなくても購入するしかないのだ。
まあ、こんなことは中東の産油国には当たり前のことであるが。

◆自国開発決定前の提案
F-22がダメになったあと、F-35を導入し、今度こそと米欧に見積を取ってみたが、どれもさっぱりな内容だった。

〇EU(イギリス)タイフーン戦闘機 個人的には大好きだが、先進の戦闘機ではない。

〇米国ボーイング F-15改良 まだ使うのかよ。韓国やイスラエルでは使用中であるが。

F15Iラーム
F15Iラーム イスラエルがF-15をストライクイーグル仕様にアップグレードした戦闘機

〇米国ロッキード F-22&F-35 ミックス、さすがに田中角栄時代からの政商、日本の欲望を良くとらえている。しかし技術を渡さないF-22のミックスに出来そうにないので却下。

実際、世界を見渡してもこの3種くらいしかまともな開発計画がないので、いかに今戦闘機を購入するのが難しいかわかる。
こんな提案しかないのであれば、独自に開発しようぜと考えるのは当然で、正解である。

◆F-35のダメなところ

F-35
F-35

それでもF-35はF-22に次ぐ性能のステルス戦闘機で、防空網が機能している戦場に侵入して攻撃する能力を持つ。ロシア、中国には未だ完全なステルス性能(防空レーダー網に侵入できる)を持った戦闘機はいないのだから、これでも良さそうなものだが、一体どこがダメなのだろう。

〇エンジンが単発
通常、長く海上を飛行する戦闘機は双発が好まれる。エンジン故障の際に立ち寄れる空港がないからだ。今は、単発のエンジンでもほとんど停止しないからと言われるが、やはり二つあれば安心。

〇搭載能力
日本の戦闘機の主任務は海を越えて侵入する敵航空機の排除である。海の上に長くとどまり、あちこちミサイルを撃ちまくるには出来るだけたくさんのミサイルを搭載しておく必要がある。
F-35はステルス状態では空対空ミサイルを4発搭載可能、機銃なし
F-22は専用ミサイル(小型化)なら8発、通常タイプで6発、機銃あり
F-15はステルスではないが8発。機銃あり
ミサイルが沢山要るというのは、相手の戦闘機が沢山いるからではなく、巡航ミサイルやヘリコプターなど自機にとって低脅威の目標に沢山対処するためだ。相手がフランカー(Su-27)なら1機を撃墜できれば十分だ。

〇航続距離
フェリー航行で
F-35 2000kmぐらい
F-22 3000kmぐらい
F-15 4000kmぐらい
日本の防空では、出来るだけ遠方の海上で迎え撃つことが望ましい。航空機用対地ミサイルが数百キロの射程を持つので、出来れば1000kmぐらい遠方の海上で迎撃したい。哨戒地点での滞空と帰りの燃料を考えると、最低でも3000km程度の航続距離は欲しい。離陸時の空中給油1回で空対空ミサイルのみの兵装ならF-22で何とかこなせるレベルだ。F-35だと2回の給油でも哨戒地点で1時間滞空出来るか微妙だ。
ちなみに1000kmという距離は佐世保から尖閣諸島くらいで、沖縄の那覇空港から尖閣諸島の往復が約1000kmである。

〇費用

F-35A
F-35A 通常滑走路離発着タイプ

F-35B_ski-jump
F-35B VTOLタイプ 発着試験用スキージャンプ台から離陸するF-35B
リフトファンを有し、主に短距離離陸垂直着陸で運用される

F-35C CTOLタイプ
F-35C CTOLタイプ 空母飛行甲板より発艦するF-35C
一番開発が遅れているタイプ。空母からの発艦の場合もリフトファンを併用している。

F-22より安くするために開発されたはずだが、F-35は1つのベースとなる機体で、通常の空港で運用するタイプと米国の空母に使うCTOL(カタパルト離陸通常着陸)機と垂直離着陸が可能なVTOL機をすべて賄ってしまおうとする欲張りな設計のために、通常のタイプを購入する顧客にとっては、開発の難しい海軍・海兵隊仕様の開発コストは全くの無駄になる。各国の要望を反映させる手法も開発費を高騰させていて、最近の米国国防総省のコメントによると約4兆円かかるという。一方F-22は、米国GAO(会計検査院)の報告によると、生産完了までに1.7兆円から1.8兆円と言われている。
マルチロールの3タイプの機種を4兆円で開発する方が1任務選任の1.8兆円より安いかもしれないが、日本にとっては無駄な開発費用だと言える。ちなみに開発費用は機体単価に反映する。
機体費用は、F-35が日本の購入価格で1機150億円。F-22は輸出実績がないが、米国の調達価格が150億円程度なので、日本が購入した場合は200億円以上になったと思われる。たとえ25%割高でも、仮想敵国に対する抑止効果は60機のF-35より45機のF-22の方が高いような気がする。

〇まだ開発中
これは自分が開発に関わっていないからというのが大きいだろう。大規模で複雑な開発を出来るだけ低リスクに進めるために、F-35はスパイラル開発の手法で開発を進めている。最初に実証済みの技術で基本的な機能を提供し、その後、それを土台に技術改良を加えていく手法である。そのため、日本が購入したF-35も実はまだうたい文句通りの性能は有していない。
F-35は制空戦闘から対艦攻撃まで可能な戦闘機であるが、現在のところ対空戦闘メインの機能設定になっているだろう。今後、国産兵器へのマッチングやネットワーク戦闘機能を順次アップデートして、SEAD(敵防空網攻撃)や長距離巡航ミサイル攻撃能力、共同交戦能力による迎撃などの機能を追加していくことになる。

夢を持ち楽観的に考えるとそれで良いが、実際はその機能ごと新たな費用が発生し、パイロットの訓練にも時間がかかる。F-2でのスクランブル任務と対地攻撃任務を兼務するパイロットの訓練ですら大変だと文句を言っている航空自衛隊幹部がいるのだから、F-35の全機能を発揮させるには、今以上の訓練時間費用がかかるようになるだろう。

〇良いところ
将来、VTOL機による空母運用する際に、艦載機の候補に出来る。海上自衛隊の連中はこれだ。

他にもいくつかの理由はあるだろうが、総じて、対空戦闘に特化した防空用戦闘機が欲しいのに、マルチロールのマルチタイプに命を懸けているF-35では帯に短し襷に長しの状態なのが最大の問題と言えよう。

◆失敗しかけのMRJ

三菱MRJ
三菱MRJ 開発が難航しているMRJ
三菱は社運をかけて実用化を目指している。MRJ自体の開発が完了しても商業的な成功がなければ大きな損失になるだろう。

三菱の民間機開発計画MRJが失敗寸前なのも国産機開発を選んだ理由かもしれない。
まあ、これについてはこのくらいで。

◆自国開発の実現性
前に戦闘機の自国開発を主張した時には、これを国策レベルで推進してでも開発すべしと書いたが、実際に、米国に頼らず、日本が主体的に戦闘機を開発し、それが世界トップレベル、つまりF-22に匹敵するには、日本政府、自衛隊、産業界が全力で取り組まなくてはならない。

〇米国の介入を排除する政府の外交力

F-2での痛い思い出を忘れないで、米国の介入を回避するのは日本政府の責任である。
現在、沖縄の基地問題で動きの取りにくい政府だが、今後北朝鮮や中国と難しい交渉をしなければならない米国に貸を作っておきたいところだ。そのうえで戦闘機開発については協力を得て、要らぬ干渉を排除しなければならない。
今のドランプと安倍の関係では、

シンゾー、アメリカの兵器を買え
シンゾー、アメリカの兵器を買え
「国産なんかやめてアメリカから買え」という主張に、

’安倍首相
Ž’安倍首相 トランプ大統領との信頼関係は本当に機能するのか
「分かりました、でも自動車関税発動しないでね」なんて答えて、亡国の首相になりそうな気配だ。

〇自衛隊

防衛省
防衛省 自衛隊の組織の改編は何度も行っているものの

技術や情報を大切にする組織にならなければならない。組織の維持でなく、目的の遂行に専念できる人員と組織に変貌する必要がある。
防衛省の開発部門は独立した組織に改編されている。目的に合わせ一貫した装備開発を行うためだが、まだまだ中身が間に合っていない。研究開発に関しては防衛省だけでは絶対に無理なので、民間企業や他国との協力も広範に行い、人員も途中入社や民間研究所への委託なども積極的に行うべきだろう。

〇技術的にネックになりそうなポイント
リスクポイントの最大はエンジンだ。ステルス技術も重要だが、航空機はステルス性がなくても飛行可能だが、エンジンが無ければ飛べない。
そしてエンジン開発には多様な技術的経験の蓄積が必要で、コンピュータシミュレーションでは解析できない部分が多いからだ。これ迄、独自開発したジェットエンジンは数えるほどしかない。
できれば、米国エンジン企業から提供を受けるべきだが、F-22の輸出を許可しない以上、それに使われているエンジンもライセンスは渡さないだろう。出来るだけ高性能なエンジン開発技術を手に入れ、それを交渉材料に共同開発できるように進めなければならない。

Pratt&Whitney F119
Pratt&Whitney F119 F-22のエンジン、スーパークルーズ能力を発揮するためにほぼジェットエンジンに近いターボファンエンジン

エンジンの開発生産はIHIが手掛けることになるだろう。すでに米国製航空機エンジンF-110などのライセンス生産の経験もあり、哨戒機P1用のF-7エンジンは独自に開発し生産している。今年(平成30年:2018年の6月)には、戦闘機用の高出力小型エンジンの供与をうけ、現在新エンジンの性能をテストしている。戦闘通常推力で音速を超える速力を得るには技術的なレベルアップが必要であるが、今のところIHIに任せるしかないだろう。F-35用エンジンF-135からどれだけ学べるかが肝になるだろう。

ステルス技術についてはコストと効果を良く検討しなければならない。機体の運動性を捨てればステルス能力をもつ機体は開発できると思う。エンジンの推力偏向と出力のリアルタイムの調節機能やコンピュータ支援の機体維持のソフトウェアが開発できれば、あとはコンピュータシミュレーションの問題だ。F-22の半分程度(RCAが2倍)の性能が確保できれば良いと思う。

Predetor
Predetor プレデターのような無人航空機は今後も発達していくだろう。
小型でステルス性の高い、命知らずのドローンはステルス戦闘機の地位を脅かすだろう。
ステルス技術にそれほど重きを置かないのは、今後はネットワーク交戦能力や無人機の能力が向上して来るからだ。
そもそもステルス技術は、敵の防空レーダー網を回避して攻撃するために開発された技術。しかし、ドローンの能力がさらに向上していくと、防空網の整った敵に最初に突入していくのはドローンになるだろう。小型無人のドローンは有人戦闘機よりはるかにステルス性が高いので、F-22とて、相手ドローンを探知できないのに、相手からは見えるという状態がありうる。
F-15は配備されてから40年近く日本の空を守ってきた。今回の開発機も、実用化された場合何十年間も使用されることだろう。そのような長期間の戦場を予測するのは簡単ではない。近い将来、ステルス技術が万能でなくなる日があることを認識しておく必要がある。

◆いろんな要素を考慮して、戦闘機の自国開発が成功するか予測してみると、
50%程度だろう。
技術的には冒険的要素が多いが、F-22の入手の見込みがなく、次の制空戦闘機が実用化される前にF-15は飛行できなくなるので、その、切羽詰まった状況は日本が戦闘機を開発するしかない状況に追い込むことになる。軍事分野においても、それなりに形にしていくは得意なので、ステルス性能を過度に追い求めなければ何とか実現できるのではないかと推測している。

J-20_at_Airshow_China_2016
J-20_at_Airshow_China_2016 J-20の性能は未知数であるが、この航空機を飛行させる経験は今後の開発に大きく寄与するだろう。

但し、中国も同様に新型機を開発している点に注意して欲しい。形にするという点では中国の方が先んじている。J-20はすでに飛行しているので、今後これを改良する形で完成度と実用性を高めていくであろう。
新型戦闘機の成功を左右するのは、技術的要素に加え、中国との開発競争で、いかに遅れずについていくかではないだろうか。「中国に遅れずついていく」と書けば、一部の無見識な愛国者気取りの連中は傷つくであろうが、軍事兵器開発の分野では、すでに日本は中国の後塵を拝している。日本は米同盟や政治的な配慮からごく限られた分野のみ兵器開発を行ってきたので、技術力の割に経験値が少ない。特に実戦でのフィードバックが皆無なので、欠陥を改良することがなく、失敗を認める必要がない。全く実用性のない兵器を配備していても、誰も批判しないし反省もしない。兵器開発に無反省な点が、中国に対抗する時に弱点となるだろう。

◆後継新戦闘機を想像してみる
三菱のMRJは2003年から15年間開発を続けているが、まだ生産できていない。新型戦闘機も来年から開発しても、F-2の退役が予想される2030年まで11年しかないので、2030年の実用化は難しいだろう。北朝鮮が和平へ向かい、米国が中国と軍事的対立する可能性も低いので、軍事技術の日本への転出の制限は続くと予想できるので、戦闘機開発が躓いたときに米国に助けを求めることはできない。日本と共同開発を行ってくれる有力な国(実質イギリスかフランスのみ)は現れないので、スムーズに進まないと考えるのが妥当だ。
開発期間を15年として、エンジンは2025年には実用化させる。
共同交戦能力などのすり合わせを2030年ころに終わらせ、ソフトウェアを完成させる。

戦闘機の完成形はF-22そっくりになることは請け負う。こういうところは仕様決定者である自衛隊幹部に想像力が欠如しているので、これ以外の発想は生まれない。日本の技術の特色を生かして開発するにはまだ経験値が少ないので、日本版ラプターになれば十分である。
スーパークルーズ能力はオミットされるかもしれない。エンジンは単発で強力なエンジンを開発するより、双発で推力を稼ぐ方が良いだろう。

ステルス性はエンジン推力の不足から、それほどの運動性を求められないはずなので、F-22並みのステルス性は確保できる。エンジンの空気取り入れ口は主翼下部、胴体左右に配置、双尾翼、主翼は複合素材で前縁角度をそろえたデルタ翼、胴体も複合素材製でステルスに配慮した形状に成形され、内部ウェポンベイにAAMを6発搭載、専用の小型ミサイルを使えば8発。対地攻撃兵器としては対艦ミサイルを2発搭載だろう。F-2の後継機なので。
共同交戦能力を持ち、F-35やイージス艦とデータを共有できる、E-2DやE-767とも共有できるようになるだろう。これはイージスシステムに代わる防空システムなので、自動警戒管制システム(JADGE:Japan Aerospace Defense Ground Environment、略称:ジャッジ・システム)の代替えシステムにも加えられる要素になるであろう。
ヘルメットマウントディスプレイなどは今のSONYの技術などを見ても実現可能だ。
新型のフェーズドアレイAESAレーダーを搭載し、新世代のECM装置を備えることだろう。
航続距離は3000km程度、武装状態での戦闘行動半径が1000km程度だろうか。

2030年代には無人機との連携機能も必要とされているかもしれない。

◆最終的には自国開発が正解
戦闘機自国開発のハードルは高いが、全力で取り組めば乗り越えられない壁ではない。
今後、日本が安全保障を主体的にコントロール出来るか、1国での生存は難しいとあきらめるかの試金石になる。
日本の防衛で一番重要なのは、制空権を維持し、敵航空機を近づけないことなのだ。相手に制空権がなければ、小さな島にさえ上陸できない。逆に、優秀な戦闘機と対空ミサイル網と潜水艦があれば、日本のどこであっても簡単に上陸できない。
だから本来あるべき各隊の予算配分は 空自:海自:陸自=6:5:4ではないかと思う。実際には3隊均等に振り分けているが、無駄な使い方だ。
他国との協調のなかで生き延びることも悪いことではない。スイスはかつて兵器の自国生産にこだわっていたが、今は軍事力だけで他国の干渉を排除しようと思っていない。
また、北朝鮮のように核兵器を開発するよりは政治的リスクは小さく、成功した場合に及ぼす利益は大きい。
ここらで、日本を再び技術立国として羽ばたかせるにはこれくらいの挑戦は必要だ。

CEC共同交戦能力のイメージ
CEC共同交戦能力のイメージ

ステルス戦闘機を契機に、ネットワーク・共同交戦能力、戦闘ドローンなどを開発し、最終的に原子力潜水艦(賛否あり)を開発できれば21世紀中は安心だろう。
開発が成功するかどうかは、まだ確証を持てないが、失敗するとしても挑戦すべきだ。

2018/10/05
こんな記事を書いていたら、ちょうど新聞で防衛省が独自(国産)の共同交戦システムを開発する方針だと発表があった。
ステルス戦闘機やイージス艦、早期警戒機などのハードウェアで外堀を埋めて、「それらを活用するためです」と予算要求しなければならない事情が透けて見える。どの業界でもソフトウェアのコストは偉いさんに認められにくい。昔、大手家電メーカー向けの業務システム開発の見積時に、システム要件にない巨大なサーバを見積もりに含めるように言われたことがある。そのシステムは既存のパソコンでも動作可能なものであったが、ソフトウェアに1億近くかかるのに実際に形のあるものが何も納入されなかったら経営陣は納得しない、ソフトウェア開発の10分の1の値段で巨大なラックサーバが買えるならその方が見栄えが良いと、、納得した。

CECのソフトウェア開発なども同じだ。
米軍はすでに20年以上も前から3軍共通の通信プロトコルを開発してきた。規格が複数あり、当時すぐには実用化できなかったが、情報テクノロジーの発達を見越して、リアルタイムの情報交換が出来る規格も用意していた。今はそれを使ってCECをほぼ全軍に付与している。
日本もようやくソフト面の技術が軍事的にいかに重要かを理解し始めている。近い将来、CECを持たない軍隊は、持っている軍隊に絶対に勝てなくなる。CECはあくまで軍事的情報技術の1機能でしかないが、これを発揮するには統合された先進的情報通信システムが必要なので、明確な指標となる。
自衛隊の能力を決定づける技術になるだろう。

F-15 Advanced
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保守、右派だからといって安倍を擁護するバカ

産経新聞とか、JBプレスとか、その他の有象無象、

保守、右派だと勝手に自称して、自分の立ち位置もわからず、安倍を擁護するバカさにあきれる。

無知としか言いようがない。

ほんまに日本(軍)を強くするなら、従軍した際の記録は、これでもかというほど検証して、勉強して、教訓を引き出し、次の戦いに備えるもの。

日報は現地指揮官からあげられる最初の文書、それを個人のPCに残っているかものレベルで置いておく、それで、事実を隠蔽して、自分が助かればいいと思うところに愛国精神が無いと分かる。

そもそも、安倍やその秘書官どもは、自分が賢いからアホには説明しても無駄と、自分たちを納得させている。自分の、「大日本、豊葦原の瑞穂国を思う心は神聖だ」と錯覚しつつ、実際は、自分の身内の同窓会のアホ仲間だけの酒盛り話で愛国を語っている。

安倍は1期目の政権で潰瘍性大腸炎で苦労した以外、国のために頑張ったことのない奴です。

潰瘍性大腸炎ぐらい、そこらの病院へ行けば沢山います。たったそれくらいで死地をくぐったと誤解する想像力の無さ、他者への共感の低さが最悪だ。

自衛隊で行う、海外遠征軍の記録が、「ありません、見たことないです」ってマジに言ってみせる国会や政権で無視されて、現場の隊員の士気が向上すると思う?アホちゃう!

やったことは誰にでも知って欲しい、

それほどの戦いだから。

東日本で災害援助に入った隊員は「死ぬかも」とは思わない。

でも、スーダン(南)に行った隊員は死ぬかも、殺されるかもと思いつつ仕事してたんです。

(イラクは少しマシ、)

元隊員でなくとも分かるよね。

それを安倍は無視する。

戦闘地域では無いとか、、

労えよ、憲法の文言より、現実の対応が大事。

 

軍事の専門家だから断言できるが、安倍は日本の防衛力に害をなしている。

防衛は、金持ちの金を守ることではない。「右派」と自称するメディアのほとんどは金持ちの、今の株高を目指しているだけ、産経しかり、JBプレスしかり。

安倍辞めてくれ、中国と自分勝手アメリカに対抗するにはお前は邪魔すぎる。お前は愛国者じゃないから。愛安倍家者なだけ。国民を金持ちのおもちゃにするのはやめて欲しい。

自衛隊と中国軍、もし戦争したら?

昨今、中国の軍事的膨張が話題になるが、その中で、日本と中国の海軍の状況を検討して見ようと思う。

まず、結論を述べると、現在、まだ、中国海軍が海上自衛隊の致命的な脅威にはなっていない。

中国が尖閣諸島のような日本の領海の端っこであっても、持続的に制海権を確立することは難しい。

中国軍の現在の能力では、沿岸から対空ミサイルや戦闘機、地上発射型対艦ミサイルの有効圏でなければ自由な行動は出来ないだろう。

これは、逆に言うと、海上自衛隊とその同盟国のアメリカ合衆国海軍の能力が圧倒的に高いということである。

地勢的に言うと、中国も、ロシアほどではないが、太平洋への出口を韓国、日本、台湾に囲まれている。

脅威は減ったとは言え、長い国境でロシアやインドなどと接しているのも不利である。

日本にとっての米国のような信頼できる同盟国が無い。

独自外交の不利な面である

艦船では、
潜水艦、機雷戦能力、防空能力が不十分で、日米の海軍にまともにぶつかることは出来ない。

空母1隻を用意したところで、沿岸から離れた、例えば沖縄近海で、潜水艦や対艦ミサイル、航空機の攻撃を防ぎつつ作戦出来ない。

一方、注意すべきは
戦略原潜、攻撃原潜、潜水艦である。

現在のところ、遠洋域へ脱出した原潜を補足したり、ペルシャ湾まで往来する商船・タンカーを中国海軍原潜から守る手段を日本は保有しない。

戦略原潜は、搭載する弾道ミサイルの射程が短いので、米国にとってまだ脅威は少ないが、
日本にとっては致命的な脅威である。

これがある限り、日本が中国の死線を制するような攻撃をすることは出来ないということである。

即ち、中国の沿岸を封鎖して、無制限の潜水艦戦を行うとか、台湾へ軍隊を送るとかは、中国の核戦力を封じる手段がないと不可能。

また通常動力潜水艦も増勢しており、性能もType039「元型」やロシアのキロ級が
合わせて20隻以上あり、かなりの脅威である。

沖縄と、石垣島と尖閣諸島を結ぶ線の周りを防衛することは可能だが、戦域が広がると、
現在の護衛艦の数、40隻程度では対応が難しくなる。

sino defence 参照

新しいDDHでも、その数が4隻程度では絶対的な海域の安全は確立できない。

出来れば原潜を装備すべきだろう。

両国が本当にアホで、戦争する場合は、以下のシナリオが考えられる。
単に興味本位のネタだが、

尖閣諸島での中国民間人の侵入を海自が防衛出動で応え、
中国軍がその保護を名目に尖閣諸島を占領、

中国軍が戦争の拡大を否定し、核兵器の使用も検討したので、米国は介入を留まる。

海自は、尖閣諸島周辺を封鎖して、潜水艦と機雷戦艦艇をイージス艦とF-15の支援を受けつつ投入。

尖閣諸島は沖縄から400kmくらい、石垣島から200km弱、
台湾からも200km程度で、中国本土沿岸からは400km位、

つまり沖縄と中国からはほぼ同距離である。

石垣各島に飛行場があり、そこに展開できるのも日本が有利。

また、沖縄からもF-15が作戦可能だが、
長期の戦闘機の滞空は難しい。
450海里の戦闘行動半径を持つF-2も対艦攻撃任務であれば十分行える

これは中国も同じだが、早期警戒機と給油機を持たないことが致命的な弱点となる。

航空自衛隊と海上自衛隊の連携、協力がカギとなる。

特に早期警戒機とイージス艦が協同で対空監視・警戒が出来れば、現状の中国軍ではそれを突破することは難しいであろう。

有力なカタパルトを持たず、艦上機としても能力不足のSu-27を運用する程度の中国軍の空母も、ここでは有効な働きは出来ないであろう。

逆に、のこのこ戦闘海域に出てくれば、潜水艦や攻撃機の格好の標的となり、
十分な対空防御能力の無い中国護衛艦では空母を守りきれないであろう。

さらに、
この場合、中国は尖閣諸島に兵力を注入し続ける必要があるので、
兵力を日本の封鎖線内に侵入させなければならない。

このパターンでは、中国の原潜も補足しやすくなる。

接近海域での海峡(と言っても島と島の間なのでとても長い)に機雷を敷設して、潜水艦を待機させればよいからだ。

但し、外洋作戦では、インド洋、ペルシャ湾へ続く航路を、互いに十分に防衛は出来ないので、そこまで拡大しないだろう。

もし行えば、互いに消耗戦となるだろう、

原潜を有する中国は、遠洋域でも作戦可能なので、潜水艦を派遣できない海上自衛隊より攻撃力があるが、
究極のところ、日本は太平洋側に開けた航路があるので、中国の方が不利である。

例え、原潜であっても、単独では、実戦下で何か月も作戦することは出来ないからだ。
必ず、補給など支援が必要なので、そこを日本軍が突けば原潜の行動を制限できる。

太平洋全域を戦場に出来ないことは、太平洋への進出が、未だ、中国海軍の「夢」であることからも明白。
米軍を相手にすると勝てない。

結局、中国はたとえ小さな尖閣諸島でも、そこを日本海軍を相手に実効維持出来ない。
補給が続かず、撤退することになる。

勿論、日本にも遠征戦闘の能力が低いので、日本も尖閣諸島を長期に占領できないが、
すでに実効支配が確立しているので、両方が占領できなければ日本の戦略的勝利と言える。

戦争が拡大した場合、核戦力を使った場合はまったく違う展開になるが、
日本にとって、米国との同盟が極めて重要なことは明白であり、

もし中国と戦争する気なら(もしくは中国にその気があるなら)、沖縄への展開能力の向上は必須となる。

例え、兵力そのものを分散するにしても、戦時に、沖縄が1万人以上の米海兵隊を受け入れ、展開可能なら、
中国は尖閣だけでなく、台湾も守らないといけないが、さすがに、1万人の上陸戦兵力を防ぐことは大変である。

問題は、この機会に、中国軍が台湾への侵攻を図る場合だ。

台湾海峡は距離が130km強で、遠距離での強襲能力を持たない中国軍であってもギリギリ上陸可能である。

また、実際に中国はそのために、台湾海峡沿岸部に、台湾までを有効射程に収める対地ミサイル、対空ミサイル、対艦ミサイルを配備しており、
例え米機動部隊でもおいそれとは近づくことは出来ない。

中国の言う、第一列島線以内の確保は有効になりつつある。

これに対するは、海峡を機雷で封鎖して、潜水艦で補給線を攻撃するのが最も効果的であるが、
現在、台湾は有効な潜水艦と機雷戦能力を有していない、
さらに、対空ミサイル、戦闘機も、中国本土との経済関係を重視する欧米の方針でほとんど更新されていない。

台湾の防衛能力は相対的に低下しているのである。

台湾自身が実質的に資本主義イデオロギーの固守を放棄して、中国の経済進出を受け入れているので、
将来、中国が台湾へ軍事侵攻しても米国や日本はそれを黙認する可能性がある。

まあ、元々同じ国だったのだから、ドイツと同じように併合されることになってもしょうがないとも考える。

話が台湾まで及んだが、とにかく、
現状では、日本の軍事的防衛には米国との同盟が不可欠であり、その具体的な礎は沖縄に駐留する膨大な米軍なのだ。

米国にとって、これだけ強大な戦力を海外で展開できるのは、今や日本だけであり、沖縄は世界最大の米軍海外基地なのだ。
(すでに欧州にはそんな基地はなく、イラクやアフガニスタンは戦争のために派遣されている)
沖縄の米軍を減らすためには、日本周辺国との戦略的外交や軍事的役割の引き継ぎ、つまり軍拡が必要になる。

尖閣諸島のような小さな島に両国が固執しなくても良い関係を築くとともに、
どんなことをしても、日本の実効支配域の島に手を出すのは不可能だと思わせる戦力を用意すれば、
日本にとっては駐留する米軍の価値は下がり、兵力の削減を求めることが出来るようになるのだ。

福島原発事故があったので、当面原潜の装備は難しいが、
逆に、科学技術の総力を挙げて、蓄電池や燃料電池などの性能をアップさせ、自動化した機雷戦システムなどを構築し、
空自・海自(ついでに陸自)の共同交戦能力、即ち情報システムの共通化を図ることが、
経済的な効果もある、国家の大計になるのではないだろうか。

それが出来ないから、沖縄に負担を押し付ける結果になっている。

自衛隊の次期戦闘機FXは国内開発せよ

本当はこれが欲しい

MicrosoftのLiveSpaceが勝手にWordPressになってしまってから、初投稿。
機能は激減。
昨今、珍しく話題の自衛隊の次期戦闘機FXの選定問題ですが。
期待に反することなく(?)、混迷しています。

もともと欲しい機種のF-22ラプターを、米国が売ってくれないというのが一番の原因。
日本はこれまで、国の防衛戦略として、
日米同盟
周辺制海権の確保
を最重要課題としてきた。

これは正しい戦略である。
日本は島国なので、敵国は必ず海を渡って侵攻上陸しなければなりません。

現在、敵国に直接上陸して侵攻占領する能力を持っているのは米軍だけなので、まずはその米国と仲良くしておくのは正解だ。

次に、周辺の小島への上陸など、小規模な侵略も含めて考えると、中国などもある程度の可能性がありますが、
その場合でも、敵国はその攻撃した島周辺と自国との補給路を安定的に確保しなければなりません。

即ち、これが制海権の確保です。

補給路の維持は、これまでの戦争でも自明なように、非常に困難です。
太平洋戦争でも、日本軍はまだ戦力に余裕のあった戦争初期から戦域との補給路確保に失敗し、それが敗戦の大きな原因になっています。
モンゴル帝国の日本侵攻や豊臣秀吉による朝鮮半島への侵攻を見ても良く分かります。

補給路は、常に攻撃側にとっての弱点であり、これを安定して確保するには敵の何倍もの戦力を必要とします。
日本にとってはこれは非常に有利な点で、侵略国の最も脆弱な補給路を脅かすだけの戦力があれば、相手国は侵略することが出来なくなります。
この戦力とは、潜水艦と戦闘機です。
(潜水艦の戦略価値については、長くなるので説明しません。)

戦闘機は、侵略国の補給路となる、日本の周辺海域の制空権を守るのに必要です。

日本の国土のみ守るのであれば、陸上基地から発進する戦闘機で十分な航続距離があるので、空母などは不要です。
また、現在でも海上艦船より戦闘機の方が有利なので、相手国艦船も、日本の制空権下で行動するのは不可能です。

これは、領土の外れにある島の防衛でも同じことです。
陸上部隊を張り付ける算段などをしているようですが、実際、島を防衛するのに兵力を張り付けるのは愚策です(アピールにはなる)。
古今より、防衛において兵力は分散せず、機動性を保って用いるのが正しい戦略なので、島を防衛するにも、戦闘機が一番効果的なのです。
このように、日本の防衛にとっては、戦闘機が非常に重要です。

そして、現在の戦闘機は、各種軍事兵器のなかでも最もハイテク化され、その技術レベルの差が顕著に現れます。
世代の違う戦闘機では、何十倍の数があっても太刀打ち出来ないということです。

これまで、日本は周辺の仮想敵国(ソ連や韓国や中国)より高性能な戦闘機をより多く配備してきたので、国土の防衛体制は盤石でした。
政治家が方便で言うように、単に、日米同盟のみで確保された平和ではなかったのです。
また、自衛隊もそれなりに正しい戦略を取ってきたと思います。
(軍事力だけで確保された平和でもありませんが)

しかし、
現在主力のF-15イーグル戦闘機の老朽化、陳腐化を前に、次期戦闘機の選定が混乱しているのです。

これは軍事戦略上、とても大きな危機と言えるでしょう。

当面の仮想敵国の中国やロシアや韓国では第4世代の戦闘機が充足し、そろそろ第5世代(ステルス戦闘機)を配備しようとしています。
これに対するに真正の第5世代戦闘機F-22ラプターがあれば完璧ですが、それが無いならどうすれば良いか?

現在、米国のF-18、F-35、F-15、ヨーロッパのユーロファイター・タイフーンで悩んでいますが、
どれも、
周辺国より「圧倒的に高性能」な戦闘機では無い。

F-18、F-15より良いの?
開発の遅れているF35
購入機の中では一番のタイフーン

F-35以外、ステルス能力は申し訳程度で、米国お勧めのF-35も開発は遅れ気味で、
もし開発が完了しても、共同開発(国際共同開発で十数カ国が開発や資金計画に参加)に参加していない日本への売り渡し条件は厳しくなると思います。
だったらどうするか?

「自国で開発」です。これが正解。

元気で傲慢だったころの日本なら、「自国で開発」と言ったと思うのですが。。

かつてF-2開発で完全自国開発を出来なかったことを悔しく思うなら、今こそ国内開発すればいいじゃないですか!

コストを無視して戦車を国内開発するのも、「相手国の恣意によらず安定的に供給するため」なんだから、今こそ、日本の軍産複合体の意地を見せてくれよ。
いつも悪者呼ばわりされている、国と、それに癒着したメーカーは今こそ立ち上がるべきです。
開発コストなど無視して、失敗を恐れずに開発に挑戦すべきです。

もし、失敗しても、その間に蓄えた技術的経験は必ず防衛に有用です。
それに、F-2の改造で進めるなら結構実現性も高いでしょう。

出来れば、F-2改をストップギャップにして、その後本格的なステルス戦闘機を開発するのが良いでしょう。

F-2はブレンドウィングで構造に複合材を多用(今では普通です)しているので、ステルス性を上げる改良も可能でしょう。
AESAレーダーも装備済みなので、これは改良型で良い。
エンジンの開発は大変ですので、これは既存の流通している品物でなんとかしましょう。出力的には現存のもので十分です。
ミサイルなどの兵装・電子戦装備はすでに国内開発済みです。
ステルス設計を含めたソフトの開発が一番厄介ですが、これこそ、これからの技術開発では必須かつ普遍的に利用できるものです。
よってF-2改は可能です。

F-2改で流れを作り、そのまま次期戦闘機開発へ進めるのです。
これを、日本の将来につなぐ壮大なプロジェクトとして位置付けるのです。
現在、米国の軍事技術の独占ぶりに、「不可能」と言う人も多いでしょうが、一見「不可能」に見えることこそ挑戦すべきだし、
挑戦もせず、努力もせずに他の国より強くなることこそ「不可能」です。

中国が、一人で米国に挑戦しつづける努力を脅威に感じるなら、自らもそれを実践し、相手より頑張るべきでしょう。
それに、開発に本気だと分かれば、米国も「F-22を売るから開発は止めてくれ」と言ってきます。F-2の時もそうだったでしょう。

絶対国内開発です。イスラエルみたいに米国から設計図を盗んでも開発すべきです。
ちなみに、国内開発せずによそから購入するならタイフーンが最も良い選択ですが、米国に弱い政治家と自衛隊なので、難しいかな。

尖閣諸島不法操業漁船問題 その2 中国が最も恐れるカード

その後の経過もパッとしない対応で、日本の外交が全くドラマチックでないことにため息をつく毎日である。
 
菅とか岡田とかこれが間違えば戦争になるかもとか全く思っていないんだろうな。
のんびりしてるなあくび
 
トップがこうやから自衛隊も同じような体質があるけど、
自衛隊は日本の首相よりアメリカ軍の動向に左右されるからね。
 
特に海上自衛隊はアメリカ合衆国の海軍とべったりやから、米軍が臨戦態勢に入れば、おのずと同じように緊張するはず。
 
多分、今も、米海軍の情報を受け取りながら、偵察・情報収集しているだろう。
 
 
ところで、政治家たちに一つヒントを与えよう。
 
中国を領土問題において、決定的に妥協させるには、「台湾」問題をちらつかせば良い。
 
 
これを言ってしまうと日中関係は当分冷え切るだろうけど、今後、日本の盟主として中国を仰がないなら、日中関係は米中関係にひきづられてしだいに緊張するのは当然なので、
もし、今、そこまで言えそうな雰囲気なら言ってしまうことだ。
誰か、タカ派風のやつをそそのかせて言わせれば良い。
 
 

「尖閣諸島が日本の領土じゃないなら、台湾なんて当然中国の領土じゃないだろう。「台湾が自分たちの領土」なんて主張だれも信じてない、金のためにそんなふりをしているだけ。」

 

言っちゃった、やーいやーいと言われるけど、日本独立の道である。
日本は台湾を見捨てちゃいけないのだ。同義的にも。
 
潜水艦を売れ売れ、三菱も川崎も暇になるし。性能は世界一流だし、潜水艦5隻で中国は台湾侵攻が難しくなる。
台湾海峡で訓練すれば物凄い錬度の高い潜水艦部隊が出来るだろうな。
今の台湾が、今の雰囲気で潜水艦を日本から買うか微妙だが、だれも文句は言えないのだ。
 
アメリカ合衆国が嫌がるかもしれないが、潜水艦をまた切り札にして、F-22や普天間海兵隊を佐世保に移す話をすれば良い。
 
 
元々、中国のエリートは古代の思想家に現れるように、基本的に実利主義であり、建前はあくまで建前である。
もちろんこれはエリートのみに言える事である。彼らは中国がそんな簡単に壊れる国じゃないと知っているから。
 
モンゴルや匈奴が攻めてきても、建前上、皇帝に従っている風であれば金を払ってでも相手を懐柔しようとする。
実際それで最後は相手を同化してしまうのだ。
 
これは今も同じことが言える。
建前上、威信が保てれば絶対実利を損なうようなことはしない、

だから、絶対に台湾問題をリンクさせたくないのだ。今台湾を侵攻できないし、かと言って台湾が独立を守る実力をつければ困る。

 
そして、日本は、当面のお金だけ我慢すれば、台湾問題で中国を突くことが出来るのだ。
 
でも、今の政権が何もやらないことは間違いないな。
 
まあ、政治家はみんな誇りや自尊心がないので、金払いの良い中国の嫌がることはできないだろうけど
 

自衛隊は日本を守れるか その2 通常戦力編のアメリカ合衆国編

自衛隊は日本を守れるか その2 通常戦力編のアメリカ合衆国編

 
その1から数ヶ月も経っていますが爆笑。。
 
自衛隊は日本を守れるかを軍事的に、冷静に分析してみるシリーズ(いつから?)その2です。
今回は、核攻撃をあきらめた場合、他の軍事的手段でどこかの国や勢力が攻撃する場合を考えます。
 
日本に隣接する外国は韓国、北朝鮮、中国(台湾)、ロシア、米国などがあります。
 
米国?と、疑問に思う人もいるかもしれないが、日本にとって最大の潜在的な脅威は昔も今も米国である。
地図では広い太平洋を挟んでいるからあまり実感がないが、自衛隊の机上演習でも、米国が相手となると日本軍は1ヶ月もしないうちに壊滅し、本土への上陸を許してしまう。もちろん核攻撃は無しで。
 
今のイラクを見るように、完全な占領を続けられるかどうかはさておき、今の自衛隊では米国の侵攻を防ぐことはできない。
だから、日本は戦後よりすぐに米国とは戦争しない方針にした。強大すぎる敵国にするより、強力な同盟国にするのだ。これは国家戦略として完全に正しい。
世界へのプレゼンスが低下していると言っても、日本にとっては今も強大な隣国です。地政的にはアフガニスタンやイラクにとっての米国の脅威より、日本にとっての
脅威の方が大きいであろう。
 
そして、評価されないことも多いが、下手すれば隷属的な関係になりうる同盟を、なんとか経済的な旨みのある同盟関係にしてきた戦後の保守政権(自民党)はそれなりに評価できるであろう。
もちろん、軍事的には当然のこととして、政治的にもかなり隷属的な関係があるが、これからのイラクやアフガニスタンがどのように独立していくか見れば、日本の戦後の独立も大変だったことが分かるだろう。
 
ちょっと、外交的な側面で話したが、とにかく、日本は米国と戦争する能力がないので、これと軍事的に衝突する状況になった時点で失敗である。
本当に手も足もでない。
 
例えば、日本がこれから装備する誘導爆弾はGPS誘導だが、GPSのデータは米国の衛星から得る。米国と交戦する場合にはこれも使えない。
 
また、イージス艦などの新鋭艦の凄い能力に「共同交戦能力」というのがある。ミサイル搭載艦艇が目標に接敵していなくとも、同じ能力を持った艦艇や早期警戒機が発見していれば、その情報を共有して、より遠方から攻撃する能力である。これは米国の空母機動艦隊の一員として行動することを前提に完全に米軍と同じシステムを導入している。
 
日本には米国に匹敵するほどのP-3Cオライオンがある(約100機)。これは対潜哨戒機といって、潜水艦を探して攻撃できる航空機だ。これを100機近くも導入している国は日本と米国だけなのだ。米国はどんな兵器も他の国より一桁も二桁も多いのが普通なのだが、日本はこの機種だけが飛びぬけて多い。
 
海上自衛隊のP-3C 非常に高性能な哨戒機 今でも100機近い数を配備
 
これは、冷戦時代に日本がソ連と戦争が始まった場合に、日本の地勢的な位置を利用してソ連の潜水艦を日本海側へ閉じ込めるために必要だったからだ。
具体的には、対馬海峡や津軽海峡を機雷などで封鎖し、突破しようとする潜水艦を攻撃して、太平洋岸側から来援する米機動艦隊が安全に到着できるようにするためなのだ。
現状、広域で原子力潜水艦を探して攻撃するのは不可能に近いので、海峡を突破しないように止めるだけである。
 
他にも、偵察能力でも米軍にほとんど頼りきりで、独力で敵国の十分な情報を得ることは難しい。
偵察といっても、衛星写真などだけではなく、相手の対空ミサイルのレーダーの周波数や部隊間の交信周波数などの電子情報も含んでいる。
これらの情報によって戦闘機の電子防御システム(ミサイルの接近警報など)を設定しているが、自衛隊には数機の電子偵察機と電子戦機しかなく、敵性情報は米軍と共有である。
 
RC-135リベットジョイント 自衛隊の代わりに沖縄で電子情報の収集中(嘉手納基地)
沖縄にある通信傍受施設「象のオリ」 米軍が管理している(日本にあるのにイヤミ
つまり、自衛隊の装備や戦略には、米軍の戦略が強く影響していて、米軍抜きでは戦うことすら出来ないこともあるのだ。
本当に、米国の意向を無視して戦うには、誘導装置はGPS以外の方法が必要だし、P-3Cを100機買うより原子力潜水艦を装備すべきなのだが、現状、そうなっていない。
なので、日本が単独で戦争を始めようとした場合に、米軍が反対すれば、例え実際の攻撃を行わなくとも相当戦力は低下する(GPSのデータを送らないとか)。
米国以外の国などと戦争する場合でも、米国の了解を取り付けることは絶対に必要である。この協力の度合いで自衛隊の戦力は変わってくる。
 
米国と戦争する外交上のカードはありえない。なんとか仲良くするしかない。
ただ、もし米国以外の国と戦争する場合でも米国の意向を無視することは出来ない。
これは何も日本に限らず、英国やカナダなども同じなので、恥かしいことではないが、これがネックになることも想定しておかないといけないだろう。
これはもしもの提案だが、もし日本が米軍からの独立を目指すなら、最初に必要なのは偵察能力・補給能力・原子力潜水艦だろう。
 
フランスのリュビ級攻撃型原子力潜水艦 水中排水量2600トンほど、日本のそうりゅう型の方が大きい
 
手本にできる国ではないかもしれないが、フランスやイスラエル、南アフリカなどが参考になる。かの国たちは、どれも一応米国の同盟国だが、米国の反対する戦争も行える能力を目指しているからだ。核兵器は要らないが。
 
 

自衛隊は日本を守れるか その1 核攻撃編

最近、政権が変わったせいもあって、自衛隊の能力についてああだこうだと言及されることが多いので、ここで東アジアの軍事的状況についてと自衛隊の対処力について意見を述べよう。
 
まず、核戦力であるが、日本は核戦力を全く持たない。逆に、東アジアでは、ロシア、中国が実戦レベルの核戦力を配備済みで、北朝鮮はあと一歩で実用化するレベルに近づいている。
また、在日米軍は核戦力を有していないが、中国やロシアを射程に収めるSLBMを搭載した戦略原子力潜水艦を常時パトロールさせているし、米本土のICBMも東アジア周辺各国に届くものとなっている。
米国のICBM ミニットマン
 
軍事について語るとき、この核のカードを考慮するかしないかによって大きく変わってくるが、現在のところどんな種類の核兵器も外国に対して使用すれば、それは決定的な報復を招くであろう。
 
ちなみに、弾道ミサイルに対する防衛は今後10年内に決定的な能力を持つことは無い。BMDなどが相手の攻撃力を防ぐと信じれるようになるのは当分先のことなので、ここではこれを考慮しない。(通常航空戦力と複数の弾道ミサイルの同時発射、おとり弾頭、多弾頭ミサイルなどの組み合わせた攻撃を防ぐことは難しい)
 自衛隊のBMDの説明図
中国あるいは北朝鮮が日本に対して限定的であっても、核兵器を使用した場合、日本はその国との交戦状態に入るであろう。そして、事前に劇的な外交環境の変化が無い限り、ロシアはその行動に同意しないであろう。そして、米国は必ずそれに報復攻撃を行うであろう。それは、核攻撃の報復であるか、そうでないかはそのときの状況によるが、中国が相手の場合、現在のところ、核戦力でも米国が圧倒的に有利であるから、核攻撃もありうる。勿論それは、中国都市部への攻撃を含む全面核攻撃ではなく、中国のICBM基地、その他軍事基地を目標にした攻撃である。そして、核攻撃を行わない場合でも、中国の核戦力を壊滅させるための攻撃が可能である。このほうが米国兵の損害は多いが、条約を結んでいる同盟国への核攻撃に対して報復を行わなければ、米軍の存在意義そのものが崩壊するので、必要であれば、通常兵器による報復もありえる。
 
このことはロシアを相手にした場合も同じである。米国が日本よりロシアを軍事的に優先することはありえない。なぜなら、ロシアは日本より脅威だからだ。ロシアの核戦力は米国にとってもかなりの脅威なので、全面的な核攻撃を行うのは、ロシアがその後も核攻撃を行う可能性があるかどうかによるだろう。しかし、核兵器は先制的に使用するほうが効果的なので、「この機会に唯一の核のライバルを消してしまおう」と考える可能性もありえる。この場合も、米国本土への直接の核攻撃の可能性がなければ、ICBM基地などを狙った攻撃になる可能性は大きい。当然、哨戒中の戦略原潜も目標になる。
 戦略原潜から発射されたポラリスミサイル
ちなみに、ロシアは勿論、中国も、全核戦力を投入すれば日本全土を焦土にするだけの核戦力を持つが、中国の場合は全てをそれに投入すると、今度は自国が攻撃された場合に反撃できなくなるので、それは難しいだろう。ロシアの場合はそれが可能だが、この場合、米国の報復攻撃は必ず核による全面攻撃になるので、こういう選択を行うとは考えられない。
 
ありうる核攻撃のパターンは、既に通常戦力による紛争が発生しており、それには米軍が参加していない、かつ日本を攻撃する側の方が損害が致命的に多い場合に、警告を行ったのち、紛争地域または自衛艦隊、もしくはその基地を標的にしての戦術核攻撃を行うパターンである。
例えば、尖閣諸島での小競り合いが現場指揮官の暴走で戦争になり、自衛隊が中国の虎の子機動部隊(空母含む)を壊滅させ、尖閣諸島に上陸している中国兵を包囲殲滅した場合、中国は尖閣諸島上の橋頭堡や周囲の自衛艦隊に戦術核ミサイルを使用する可能性がある。
これなら、米国の報復はどうしても限定的にならざるを得ない。
それでも、沿岸地域のICBM基地と戦略原潜は必ず目標になるだろう(通常戦力で攻撃可能)、そして、紛争に米軍が乗り出し、敵国は戦争目的を達成できないであろう。
そして、戦後、日本は攻撃的戦力(核兵器を含む)を拡充し、中国と同等の戦略的な軍事力を持つようになり、中国、もしくはロシアの東アジアでの軍事的なプレゼンスは相対的に低下すると考えられる。日本の核武装を米国が嫌がった場合でも、核戦力の協同管理などの形で日本の発言力は増すであろう。
このように考えると、中国もしくはロシアが日本が原因で国の存亡の危機に追い込まれない限り、核兵器を使った攻撃を行うとは考えれない。そしてそれをもし行った場合には、米国は同盟国へのプレゼンスという「自国の利益」のためにも、必ず何がしかの報復を行うであろう。
 
そして、北朝鮮であるが、現在のところ、確実性のある核攻撃は出来ない。それでもいちかばちかで使用し、たまたま命中した場合、米国は北朝鮮の軍事基地全てを攻撃し無力化できる。それに対して無制限の反撃を行えば、北朝鮮の瓦解は確実である。この場合は、通常戦力での攻撃でも兵員の損失は少ないので、通常戦力に少しの戦術核攻撃(弾道ミサイル基地への核攻撃)を行う程度で可能だ。そして、軍事力を失えば、北朝鮮政府は消滅するので、北朝鮮は米国・韓国・日本による占領統治下に入り、最終的に韓国に併合されるであろう。
北朝鮮のテポドンミサイル
このように、北朝鮮が核戦力をもっても蜂の一刺し程度の効果しかないので、まともな指揮官がこれを先制使用するとは考えにくい、しかも、現在から数年先の間に実戦使用に耐えうる信頼性の核弾道ミサイルを十分な数配備することは難しいので(少なくとも3箇所以上の基地に10基程度の弾頭装備のミサイルを常時配備して、それを爆撃から守る防空体制を整え、目標を監視する衛星などを持つ)、ミサイルが確実に目標に向かうか、迎撃に生き残るか、きちんと動作して、最初の核攻撃後も反撃のための核戦力が残るようにするのは無理だろう。そんな不安な攻撃手段を選ぶことは考えられない。この場合も、日本が北朝鮮に侵攻するなどの事態が無い限り使用しないと考えれる。
 
以上のことより、日米の安全保障体制において、米国が日本への核攻撃を自国への攻撃と同様に扱い報復を行うとの約束を取り付けている限り、ロシア・中国・北朝鮮は日本への核攻撃を行わないと考えられる。そして、もしそれを行うようなことがあれば、その国は日本と同様の損害をこうむり、その国家目標の達成には一切寄与しないと推定できる。
 
逆に、日本が核武装をもって米国から独立して自国の安全を守るためには、米国の協力と周辺各国との政治的な妥協、それと核戦力を十分に装備するためのコストが必要で、現在のところ、非現実的と言える。北朝鮮に対抗する程度の核戦力なら現在の軍事的な体制でも可能だが。中国やロシアに対しても十分対抗できる核戦力を維持するためには、現在の国防費の何倍もの費用と政治的な大きな犠牲、さらに、合衆国をも仮想敵として想定しなければならなくなる。
ここまでの犠牲とコストを払うことに大多数の国民が合意するとは考えにくいので、日本が核武装することは非現実的である。