エアフェスタ浜松2018 ブルーインパルス
2018年11月24日、
エアフェスタ浜松、航空自衛隊・浜松基地の航空ショーの事前練習を見に行ってきました。
事前練習なので、他基地からの招待機は来訪していませんが、ブルーインパルスの演目は本番と全く同じです。
当日は快晴で航空ショーにはぴったりの天気で、ブルーインパルスの青白の機体が空の色と一体となって美しく映え、スモークがきれいに描かれていました。
ブルーインパルスのT-4はコンパクトなので、米国のサンダーバーズF-16やブルーエンジェルスF-18に比べると迫力には欠けるものの、演技自体がコンパクトにまとめられ、見るものから近い位置で全部が完了するので、スリル満点で、とても見やすい。
編隊飛行や相対接近などの密度も高く、見ていてハラハラさせられます。
まあ、内容は言葉よりも動画(Youtube)と写真の方が分かりやすいですね。
【出場機体】
T-4練習機
E-767早期警戒機
KC-767空中給油機
C-2輸送機
UH-60J捜索救難ヘリ
U-125A多目的機
T-400双発練習機
【主な演目】
- 浜松基地所属 T-4 飛行
- C-2 飛行 招待客搭乗
- E-767 飛行 360度旋回
- KC-767 飛行
- UH-60J 飛行
- U-125A 飛行 UH-60Jと救助訓練・ラペリング(懸垂下降)
- ブルーインパルス 演技
ブルーインパルスの演技は視程も最高のランクで、全演目を実施(第一区分)、特にスタークロスやキューピッドなどスモークで空に航跡を描く演目は最高に絵になりました。
また、演技正面から見ることが出来たので、
タッククロス
や
オポジットコンティニュアスロール
などの滑走路上ですれ違う演技などは、機体同士が間近に見えてスリリングでした。
しいて言えば、完全に逆光になって機体が暗くなるのが難点でした。
【ブルーインパルスの印象的だった演目】
(動画)
ワイドトゥーデルタループ
ワイドなデルタ編隊で後方から侵入して、観客の前方で急上昇してそのまま宙返りする。
これからの演技を予告するような演目。
バーティカルキューバーンエイト
第一区分演技で垂直方向の8の字を描く。
ブルーインパルスのキューピッド
第一区分、ハートを2機で描く、そこへもう一機がキューピッドの矢を刺す。
コークスクリュー(静止画連続)
個人的にはこれに一番思い入れがある。空自時代きれいなバレルロールを一番先に出来るようになって、飛行に自信が持てたからだ。教官でもバレルロールが不得意な人がいるほど難しい演技だ。正確なロール自体が難しいのに(上昇・下降において高度を同じにするのが難しい)、相手機を中において短いピッチでバレルロールを繰り返すのは並大抵ではない。
タッククロス
2機が急に衝突コースに進路変更し、ぎりぎりで回避する。ドキドキの演技
浜松基地はE-767とKC-767の配備基地でもあるので、大型機の飛行演技が見られるのも特徴。
E-767が滑走路上空で360度旋回するのも迫力があって良かった。
UH-60Jのような高性能ヘリが捜索救難ヘリとして配備されているのを見ると、近年の自衛隊の兵力増強ぶりが良く分かる。
前にエアフェスタに来た時にはまだCH-46を使っていた。タンデムローターで難所の狭い場所では救難が難しい機体でした。
今のUH-60Jはラペリングの安定性も抜群で、ホバリング位置はほとんど動いていなかった。こういった支援機にも高性能な機体が配備されていることが自衛隊の能力の証明になるだろう。
但し、国防力は相対的なものなので、軍備の増強だけで国家が安全になる訳ではない。中国は自衛隊とは比較にならないレベルの増強ぶりだからだ。
でも、正面装備(戦闘機)ばかりに目を向けず、サポート戦力を充実させるのは、自衛隊の総合的なパワーアップにつながる。軍事作戦だけでなく、平時の警戒・情報収集、災害時の対応力、テロ対応などに役立ち、危機を戦争にさせない力の向上として評価できるだろう。
最後にT-4の1機がラグビーワールドカップ記念の塗装をされて展示されていた。開幕戦にはブルーが飛行することだろう。
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